TOP > MODELS > キャラクター

>>

プラモデルパーツへのメッキ加工について

プラモデルのパーツのほとんどは、ラッカー塗料やアクリルあるいはエナメル塗料などで着色をすることになります。均一な仕上がりをめざすならエアブラシなどが必須になりますが、ほとんどの色は各種の塗料と専用の溶剤で薄めることで、自分の想定に近い色合いを出すことが可能です。しかし自動車のトリム部分やバイクの配管などは、金属ならではの質感を出してこそ、高品質の仕上がりになります。もちろんこの点は模型メーカーも意識しており、金属素材のパーツはあらかじめメッキ加工がされていることが多いようです。ただし非常に薄い表面で経年劣化で剥落してしまったり、わずかの接触で剥がれてしまうことがあります。加えてどれほどきれいに加工したところで、所詮本物の金属の質感を実感することは難しく、いかにも「おもちゃ感」が漂う仕上がりになることも。そこでかねてより数多くのプラモデラーは、金属の質感を演出するために、努力を重ねてきました。


一般的なのは、塗装でメッキ加工をするというものです。あらかじめなされている銀色の被膜は、専用の剥離剤や塩素系洗剤を溶解した水に付け込み取り除いておきます。下地にブラックで塗装しておき、金属粒子が混入されているラッカー性の塗料を専用の溶剤で希釈してエアブラシで吹き付けると言うものです。クロームやアルミなど色合いも豊富で均一な仕上がりを簡単に得ることができるというメリットがあります。

とはいえクロームやアルミなどは、微妙な色合いを表現することまで突き詰めると、実は奥が深く難易度も高いと言われています。やはり本物の金属の質感を迫真性のある仕上がりにするには、一般的な塗装では問題があるわけです。

そこで最近ではColorスパッタリングによるメッキ加工が、注目されています。プラモデルでは部品はPS、つまり通常のパーツと、ABS樹脂と呼ばれる二つの素材から構成されています。PS素材はスパッタリング加工をしても腐食しないとされているそう。1液タイプでは表面が貧弱なので強靭な塗膜を獲得するには2液混合タイプが優れているとされているようです。これに対してABS部品は専用のColorスパッタリング剤を使用する必要があります。いずれも部品はランナーについている状態で加工することになるそう。

もっともプラモデルのColorスパッタリングによるメッキ加工は、高価な塗料や機材が必要なため専門家にオーダーして加工してもらうことになります。